外反母趾や巻き爪を起こす足の要因
巻き爪矯正をしていると、予備軍も含めて外反母趾を併発している事例を多く見かけます。
巻き爪・陥入爪と外反母趾は関係が深く、親指が痛いから外反母趾だと思っていたら爪の痛みだったということもあります。
ここでは、巻き爪と外反母趾に共通する足の要因について説明します。
外反母趾とは
足の親指(母趾)の先が人さし指のほうに「く」の字に曲がり、指のつけ根の突き出したところが痛む状態です。
突き出した部分が靴に当たって炎症を起こし、ひどくなると靴を履いていない時も痛むようになります。
変形がすすむと、親指が人さし指の上に乗ってしまうこともあります。
昔から世間一般でいわれている原因は、「合わない靴を履くこと」です。
つま先の細くなった靴(ハイヒールやかたい革靴)を履くと、圧迫されて変形が起こりやすくなります。
ヒールをはいている方に外反母趾が多いのは経験的にその通りですが、男性や小・中学生でも外反母趾になることあります。
外反母趾になる本当の原因
私たち専門家は、本当の原因は別のところにあると考えます。
アーチ構造の崩れ
足というのは実は、小さな骨が組み合わさって、まるで石橋のようなアーチをつくっています。
骨だけだと崩れてしまうアーチ構造を、たくさんの靭帯が適度な弾力をもって支えています。
アーチには、かかとから指先に向かう縦のアーチの他に、横のアーチがあります。
外反母趾は、特に横アーチを支える靭帯がゆるみ、構造が崩れてひしゃげた結果起こります。
靭帯がゆるむ理由
ではなぜ、靭帯がゆるむのでしょうか?
それは、ズバリ!足のゆびの力が弱いせいです。
一日の長時間を靴を履く生活をし、歩く時間もどんどん少なくなり、足のゆびを使わないライフスタイルが主流になりました。
そうすると、どんどん足のゆびの力が衰え、母趾のつけ根にある靭帯がゆるんで母趾が飛び出してくるのです。
足のアーチ構造は、上からかかる体重を支え、また下からかかる地面からの衝撃を上手く分散させていく重要な役割をしています。
それは、使うことで鍛えられ維持されているものです。
いつも靴を履いていると、指一本一本の感覚が弱まります。
あなたは足の指を一本一本ちゃんと動かせますか?
足の指でジャンケンができますか?
ドラえもんの足のように、ひとかたまりになってはいませんか?
かかとがガサガサになっていませんか?
足のゆびの機能が低下している私たちに、外反母趾や巻き爪、偏平足、タコ・ウオノメなど、さまざまな足トラブルが起きるのは当然のこと。
外反母趾は、足のゆびや靭帯の機能低下が本当の原因だというのがおわかりいただけましたか?
外反母趾と巻き爪は呼び寄せ合う
ひとつ足のトラブルがあると、それが他のトラブルを引き寄せます。
巻き爪と外反母趾は、まるでセットのように同時になっていらっしゃる方が多いです。
先に巻き爪になり、痛くて親指に力が入らないと、やがて足の縦アーチ、横アーチともに崩れます。
足の本来の役割ができず、外反母趾になることもあります。
また、先に外反母趾になり、親ゆびと人さし指が常に圧迫しあって巻き爪になってしまう方もいます。
いずれにせよ、外反母趾も正しくケアしないと、巻き爪だけ矯正しても再発する可能性が高くなります。
症状の軽いうちに、対処することが大切です。
自分でする対処法
外反母趾用のサポーター
外反母趾対策のサポーターも沢山市販されています。
サポーターをつけることで痛みなく生活できる方もいらっしゃいます。そういったものをうまく取り入れて、対策をとりましょう。
足ゆびの力をつける
そして、最も重要なことは外反母趾の根本原因である「足ゆびの力」をつけることです。
靴を脱いでも、足のゆびがキュッと縮こまったままになっていませんか?
足のゆびの間に手の指がスムーズに入りますか?
足の指でグーをつくるように5本のゆびがしっかり曲げれますか?
足のゆびをしっかり広げてパーをつくれますか?
お風呂の時間は足のゆびとゆっくり触れ合ういい機会です。自分の足の様子を観察して、湯船の中でしっかりと動かすように心がけましょう。
また、デスクワークで歩く機会がない方も時々靴を脱いで足の指を動かす時間を持ちましょう。
足裏の指圧はおすすめしません!
整体師の観点から、足裏を指圧棒でグリグリ押したり、ぎゅうぎゅう揉むことはおすすめしません。
足の骨は小さなパーツの組み合わせであり、その骨同士をつなぐ靭帯や筋肉も他の部位にくらべて小さいものです。
イタ気持ちいいと効いているような気分になりますが、強すぎる刺激がその構造に影響を与えかねません。
足先のケアは、
- 自分で動かす
- やさしくさする
ということを、最優先してやってみましょう。
病院での治療
外反母趾に対する治療は、
- 靴の指導
- 運動指導
- 装具
- くすり(湿布、軟膏)
などが行われます。
しかし、それでも治らないようであれば、手術を勧められます。手術では骨を切ることになります。
骨を切る手術ですから、骨がつくのに4~6週間、完治までには3か月かかります。
4~6週間の間は松葉杖をついたり、かかとで歩いたりするようになります。
しかし、そこまでしても、手術しても治らないこともあるようです。
当院での施術
①巻き爪の矯正
巻き爪がある場合は矯正をします。
爪をかばって歩くことでアーチの構造が崩れ、それが外反母趾を助長してしまいます。
矯正をすることで、足ゆびにかかる負荷をできるだけ早く取り除いてあげることが、足の健康には大切です。
巻き爪の痛みが解消するだけでも、足の状態はかなり改善します。
当院の巻き爪矯正については参考記事欄をご覧ください
②足の調整
こちらは、巻き爪矯正ではなく整体施術での対応になります。
足の骨格を調整し、ストレスが蓄積している筋肉をゆるめます。足首のズレを調整し、膝、股関節や骨盤を調整します。
施術で整った状態が、次回施術までできるだけ維持できるよう、家でもエクササイズをしていただきます。
トータルで施術を受けられ改善された方の多くは「毎日取り組んだお陰で、思いのほか早くよくなった」と喜んでくださいます。
整体施術について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
足のトラブルを放置してはいけない重大な理由
巻き爪にせよ、外反母趾にせよ、足のトラブルを放置してはいけません。
体から最も遠い場所である「足」の機能が落ちる・・・ということは、「老化」に強く影響するからです。
かつて、介護施設で働いていた時、気づいたんです。利用者さんの「足の状態」と「介護度」には関連があるのでは、と。
90歳過ぎても自分の足で歩いて、職員の手助けをあまり必要としない方は、みなさん足の指1本1本がすらっときれいでしっかりとしていました。
若い頃から足の指をしっかり使ってこられてたんだな、というような、しっかりとした指でした。
歩行に介助が必要な方は、足の指の機能が低下している方が多くみられました。
足の指がかたくなって動きづらく、5本まとまってくっついたようになっっている方が多くみられました。
歩行機能が低下したから足指が衰えたのか、足指がもともと機能低下していたから歩行が難しくなったのか、どちらが先か、その時はわかりませんでしたが、巻き爪矯正をさせていただくようになって、若い頃からの影響というのはかなりあるのでは・・・と思うようになりました。
年を取っても、なるべく人の手を借りず自分で・・・とは、誰しも願うことだと思います。
そのためにも、まっさきに老化がやってくる足先の健康を、若い頃から心がけることは重要だといえます。
巻き爪は軽度のうちに専門家へ相談を!
たしかに、ご自分で何とかしようとしたにもかかわらず、うまくいかなくて、巻き爪が進んだ状態で受診するのは、勇気がいるものです。
「これはひどいですね」「なぜ、こんなになるまで放っておいたんですか」と言われるのではないかと思うと、受診をためらっていた、とお話ししてくださった患者さんもおられます。
でも、ご安心ください。
私たちは、あなたのつらさを解消するサポートができることを、本当にうれしく思っています。
これまでひとりで悩んでこられたのなら、なおさら。
もう、ひとりで悩む必要はありません。
私たちのおすすめしている「ツメフラ法」は、今つらい巻き爪の痛みを和らげるだけでなく、これから生えてこようとする爪をより健康的に伸ばすことができます。
さらに、装具は半永久的に使える耐久性にすぐれたものであるため、サロンでの矯正を卒業した後も、ご自宅でご自分で巻き爪予防するとができます。
当サロンで巻き爪の痛みから解放された多くの方が、「これならもっと早く受ければよかった」と後悔するほど、喜んでくださっています。
もし、あなたが巻き爪の痛みでお悩みで、でもどうしていいかわからず時間だけが過ぎていく・・・というような状況なら、まずはお気軽にご相談ください。
相談したからといって、矯正を受けなければいけないということはありません。
矯正を無理にすすめることもしません。腫れや出血、化膿があれば、まずは皮膚科への受診をおすすめしています。
お気持ちに沿うような形で、あなたももっともいい方法を探していきましょう。
おひとりで悩まず。まずはご連絡ください。
お電話でのお問い合わせは、出られないことがあるため、LINEでのご連絡をお勧めしています。